PyCharm 2019.2の新機能

Jupyter Notebookの操作性が向上し、さらに多くの言語でシンタックスハイライトをすぐに使えるようになり、Python 3.8の初期サポートなどを追加しました.

Jupyter Notebook

Run All、Run All Above、Run All Below

Run All、Run All Above、Run All Below

Jupyter サポートにリクエストとして最も多く寄せられる機能の 1 つに、ワンクリックですべてのセルを実行するという機能があります。 これは口で言うほと簡単な取り組みではありませんでした。なぜなら、PyCharm サイドで Jupyter の実行ロジックを一部実装し直す必要があったからです。 ですが、この機能を PyCharm で利用可能にすることに成功しました。

サーバー設定の改善

サーバー設定の改善

複数のプロジェクトが開いている状態だと、PyCharm は最初に開かれたプロジェクトを暗黙的に使用してマネージド Jupyter サーバーを起動します。 今回、これを設定できるようになりました。 また、Jupyter サーバーがリッスンする専用のポートを選択できるようにもなりました。

仮想行によるスペース調整

仮想行によるスペース調整

ブラウザで Jupyter Notebook を表示する際は、レイアウトによりセル間に少しだけ間隔が挿入されます。 従い、PyCharm でコードを Python ファイルとして表示するときは、コードが少し詰まって表示されます。 コードの視認性を向上させるため、ファイルに残らない仮想的な空行をノートブックに挿入するようにしました。

変数値のインライン表示

変数値のインライン表示

PyCharm のデバッガを使用すると、ノートブックで作業しながら変数を追跡し、それぞれの現在の状態を確認できます。

その他の改善

  • 他にも、カーネルを再起動する機能が頻繁にリクエストされますが、これも利用可能になりました。
  • ノートブックは PyCharm から直接 JetBrains Datalore に公開できるようにもなりました

IDEの改善

多くの一般的な言語のハイライト表示

多くの一般的な言語のハイライト表示

異なる言語のコードが潜むプロジェクトに取り組んでいますか? PyCharmは、Windowsの.batファイル、C#、C++、Groovy、Lua、Makefileなどのシンタックスをハイライトするようになりました。

bashに対する基本的なサポート

bashに対する基本的なサポート

ほとんどのプロジェクトでは、そのライフサイクルのある段階でリポジトリにbashファイルがチェックインされます。 PyCharm は bash 構文をハイライトし、ベーシックなコード補完を提供、さらには Shellcheck と連携して bash ファイルのチェックも実行するようになりました。

Windowsでの外観を改善

Windowsでの外観を改善

UI のデザインをモダンな雰囲気に改良し、Windows で開く PyCharm の外観は今までにない最高の見栄えになっています。

RESTクライアント向けにcURLをサポート

RESTクライアント向けにcURLをサポート

cURLの書式が初期状態でサポートされるようになりました。 cURL 書式のリクエストをコピーして、それを直接 HTTP リクエストファイルに貼り付けるだけで適切な書式に変換できます。 この新機能を使用するには、新しい .http ファイルか HTTP リクエストスクラッチファイルを作成し、cURL 文字列を貼り付けます。 これにより、完全なリクエストに自動的に変換されます。

リクエスト間のCookieを保存

リクエスト間のCookieを保存

後から権限を要求するエンドポイントを呼び出すサービスに対して認証リクエストをする場合を想像してください。 かつてはこの認証応答は失われ、必要になる度に毎回認証情報が強要されていました。 今回、この問題が解消されました! すべての Cookie が将来的な使用に備えて保存され、次のリクエストを実行する際に転送されます。

EditorConfigサポートの改善

EditorConfigサポートの改善

EditorConfigファイルを使って、コードスタイル設定を直接リポジトリに埋め込むことができます。 この機能を改善し、柔軟性を高めました。例えば、複数の EditorConfig ファイルを使って様々な設定をプロジェクト内のさまざまな部分に適用できるようになりました。

ドキュメントで詳しく見る

Python

Python 3.8:位置限定パラメータ

Python 3.8:位置限定パラメータ

関数の使用を制限するには、関数定義に位置限定パラメータを指定してください。 この新しい構文は複数の引数が特定の順序でのみ呼び出されるよう、厳密な定義を行えるようにします。

Python 3.8:代入式

Python 3.8:代入式

式の中で値を割り当てると、コードがよりコンパクトになり、可読性が向上します。 このリリースでは 1 行で条件式を作成し、同時に変数の値を代入できるようになりました。

Python 3.8のその他の新機能

変数のFinalアノテーション

不要な継承や再定義を避けるため、'Final' 修飾子を使ってメソッドやクラス、変数の使用を制限したクラスやサブクラスを設計してください。

f文字列での等号の使用

f文字列で '=' を使用し、式とその値を同時に表示できるようになりました。 式とその結果の両方を表示する文字列を生成するには、f'{expr=}' を使用してください。

Python関数のインライン化

Python関数のインライン化

PyCharmの主な機能の一つには、コードの自動リファクタリング機能が挙げられます。 こうすることで、操作を完了した後にコードの動作に変化がないことを確実に確認できます。 今回、Pythonの関数を自動的にインライン化する機能を追加しました。

Python のリファクタリングについて詳しく見る。

重複コードの高速検索

重複コードの高速検索

重複コードは不快なコードであるため、PyCharm は単一の関数にリファクタリング可能なコードがあればそれを通知します。

JavaScript

変数名の変更を改善

変数名の変更を改善

コードのリファクタリングはより細かくカスタマイズできるようになり、動的参照の名前を変更するかどうかを選択できるオプションが追加されました。 このオプションを選択すると、プレビューインターフェースを使って実際に名前を変更する出現箇所とそのままにしておく出現箇所を決めることができます。

デバッグ中のスマートステップインの更新

デバッグ中のスマートステップインの更新

スマートステップイン(Shift-F7)機能が強化されました。 ターゲットの可視性は改善され、矢印キーやタブで簡単に切り替えてから、Enterを押せば選択したターゲットにステップインできるようになりました。

デバッガでのライブラリの視認性を向上

デバッガでのライブラリの視認性を向上

デバッガのコールスタックのフィルタアイコンを使えば、サードパーティコードからのすべての呼び出しを非表示にできます。 この新機能を使えば、ライブラリとしてマークしたものすべてを非表示にできます。

データベース

全文検索

全文検索

PyCharm Professional Edition には、当社のプロフェッショナル向けデータベース IDE であるJetBrains DataGripが提供するすべてのデータベース機能がバンドルされていることをご存知でしたか? 当社データベースツールの新機能の 1 つには、複数のデータソースを横断する全文検索があります。これにより、コードがどこにあるのか分からない場合でも目的のデータを見つけることができます。